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社説(1):外国人労働開国 試金石の介護士や看護師 日本、インドネシア両国政府は経済連携協定(EPA)に基づき、七月に始まるインドネシアから介護士と看護師を受け入れるための覚書を締結した。 技術者や研究者など高度な専門・技術分野以外の外国人労働者の本格的な受け入れは今回が初めて。日本の労働市場は新たな局面を迎えた。 計画では二年間で介護士が六百人、看護師が四百人となっている。両国が来日希望者と受け入れ希望施設を募って組み合わせを決める。介護士と看護師の候補者は来日して半年間、日本語や業務の基礎知識などの研修を受けた後、受け入れ先で看護師の助手や介護職員として働く。介護士は四年、看護師は三年の間に国家試験に合格しなければ帰国させられる。 介護や看護の現場は深刻な人手不足にあえいでいる。少子高齢化の進展で働き手自体が減ったことに加え、低賃金や過酷な勤務内容が離職に拍車をかけている。少子高齢化の進行は介護や看護を受ける側が増加していくことも意味する。このままでは事態は悪化するばかりだ。 しかし、「国内で足りなければ海外から補えばよい」では安易に過ぎよう。安く過酷な労働実態のまま海外の労働力が入ってくれば、日本人の雇用の場が失われるのはもちろん、外国人労働者も使い捨てにされかねない不安定さがつきまとう。 処遇を改善して離職の進行に歯止めをかけるとともに、介護士や看護師の資格を持ちながら現場を離れている計七十五万人といわれる潜在労働力を活用することが重要だ。 今回の受け入れについて厚生労働省は「海外との経済連携の強化が目的で、労働力不足の穴埋めではない」との見解を示す。将来的に労働開国に結びつくかどうかの試金石であろう。 山陽新聞 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】 2008年05月20日 03:23:00 無断転載禁止 |
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