はなちゃん倶楽部 Medical and Care

アクセスカウンタ

help リーダーに追加 RSS 社説(1):介護保険 安易に切り捨てずに

<<   作成日時 : 2008/05/19 09:19   >>

トラックバック 0 / コメント 0

社説(1):介護保険 安易に切り捨てずに

 介護保険制度は本年度が見直しの年にあたる。介護給付費の抑制を目指す財務省は、要介護度の軽い人のサービス利用を制限した場合、保険料や国庫負担がどれくらい減るかという試算を、財政制度等審議会に示した。今後、厚労省と検討していく際の資料になる。

 試算は3通りある。「要支援」1、2と「要介護」1−5の計7段階に分かれた要介護状態の区分のうち、「要支援1」から「要介護2」までの「軽度」の人について、▽制度から外す▽家事支援など生活援助サービスのみの人を外す▽自己負担を現在の1割から2割に引き上げる−だ。

 介護保険の台所事情は苦しい。本年度予算の介護給付費は、2000年度に制度が始まった時の2倍以上、6・9兆円となった。国の財政が厳しい中で、給付の伸びの抑制は、切実な課題だ。

 半面、財政事情に目を奪われて、直ちに見直しに走るのは危険だ。介護を必要とする人を切り捨て、制度の理念をゆがめるおそれがある。慎重に臨んでほしい。

 「要介護2」の人は、介護サービスの支えがなければ、実際、暮らしていけない。自力で歩くことができなかったり、認知症が始まっていて判断能力が衰えていたりする状態にある。

 長野県内も核家族化が進み、認知症でも1人暮らしをしているお年寄りや、夫婦ともに要介護状態の老老世帯が珍しくない。生活援助サービスは、生きていくための“命綱”にほかならない。

 こうした人たちへの給付を減らすのは、介護の不安や負担を社会全体で支える、という制度の理念に反する。

 介護を受けている人の多くは医療の助けも要る。後期高齢者医療制度(長寿医療制度)も始まっている。介護保険で自己負担を重くすれば、医療と二重の負担増を強いられる人も出てくる。

 より自立の状態に近い「要支援1」と「要支援2」を、介護保険の枠内に置くべきかどうかは検討の余地がある。だが、この区分も、介護予防の観点から、3年前の見直しで新設されたものだ。あまり目まぐるしく変えては、利用する人が戸惑ってしまう。

 介護保険の対象となる高齢者は増え続ける。制度を健全に維持するために、高齢者に応分の負担を求めるのは、ある程度やむを得ない。ただし、見直し議論にあたっては注文がある。それは、中長期にわたって持続可能な制度への見取り図を、まずは示すことだ。 信濃毎日新聞 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】 2008年05月19日 09:19:00 無断転載禁止

設定テーマ

関連テーマ 一覧

月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文